イエスとユダヤ教
・葛藤のはじまり

天地創造と人間の堕落

In the beginning God created
the heavens and the earth.

創世記第1章

最後の審判と救世主を必要とする世界
イエスはキリスト(メシア)である
ユダヤ人はメシアはこれから来る

ユダヤ教では、
旧約聖書は民族のアイデンティティーの核

天の構造は
三つのレベルに分かれる。最も高次の天は、神の存在する場所で天国とも呼ばれます。(※)悪魔存在しません。2番目に高次の天は、神の裁きを受ける場所で、ゲヘナ(Gehenna)または地獄と呼ばれます。3番目の天は、物質的な世界であり、神の善意によって維持されています。

※悪魔とは存在しない
神の全能性と人間の自由意志を前提とし、神が「悪」を許容する考え方です。人間が悪を行えば、神は勝手に裁くのです。だから、行いを正しく神との距離を近くする努力(律法に準じた生活)をするのです。

エバの誘惑は人間の自由意志
エバが誘惑を受け入れた出来事は、人間が自由意志を持つ存在であるというユダヤ教の信仰を示す重要なエピソードです


悪魔と人間の堕落

アダムの創造(ミケランジェロ)
ロレンツォ・マイターニによるイヴの創造を描いたイタリアのオルヴィエートの大聖堂にある大理石のレリーフ(ウイッキペディア出典)

キリスト教では
旧約聖書+新約聖書、イエス福音を全人類へ伝える

最高次の天は
天国です。神とともに在る場所で天使たちもここに存在します。(※)悪魔も存在します。2番目は、宇宙で楽園と呼ばれ、救われた霊魂が入ります。3番目の天は、地獄と呼ばれ、最後の審判で「悪魔と救われていない者たち」がここに落ちます。

※悪魔とは、存在する
キリスト教では、悪魔は神に反逆した天使が堕天使となります。堕天使は悪霊の頭となり人々を誘惑し、罪に誘う存在とされています。イエスが悪魔を打ち破り、救い主としての地位を確立したことで、イエスを救い主と信ずる信仰によって、神の愛を受け入れ、赦しを得、天国へ入るのです。

エバの誘惑は悪魔による。
悪魔による人類(地上の管理者)誘惑の最初の出来事で、人間は死の原罪を背負うこととなります。悪霊に支配される世界で異なる「善悪の基準」で争う者たちとなり、人間が堕落し、罪深い存在となった原因とされています。人間が神に従うことの重要性が強調されます。


人類初の殺人

兄弟殺し

創世記第4章
アベルを殺すカイン
(ピーテル・パウル・ルーベンス画)
ウイッキペア出典


人類はカインの子孫

物語によれば
カインは農耕をし、アベルは羊飼いであり、両者は神に犠牲を捧げるために収穫物や羊を供えました。しかし、神がアベルの犠牲を好み、カインの犠牲を受け入れなかったため、カインは妬みにかられ、アベルを殺害しました。

ユダヤ教では
この物語は、人間の自由意志によって罪を犯す可能性があることを教えるための物語です。兄弟間の対立や嫉妬、そして殺人が悲劇をもたらすことを警告しています。

キリスト教では、
人間が異なる価値基準を持ち、罪を犯すことを示しています。嫉妬や憎しみによって人間が罪を犯すのです。殺されたアベルは「愛と犠牲」の象徴とされます。この物語は、神の恵みと救いを受けるためには、愛と信仰が必要であることを教えるためにも語られます。

※人間は神によって創造され、罪に陥る可能性があるが、自由意志を持ち、神の御心に従うことができる存在であると聖書は物語ります。

神の怒り


人類を滅ぼすための
ノアの洪水

創世記6-9

大災害を起こす
救いのメッセーも送る

ノア家族8人を選ぶ
ノアの洪水は、聖書の旧約聖書に記された物語であり、神が世界を大洪水で滅ぼすことを決定したため、神から指示を受けた正しい人物であるノアが、家族や動物たちと共に方舟を建造して、洪水からの生存を図るという物語です。

全人類を消滅させる
洪水は、世界中を覆い尽くし、すべての人々や動物が死んでしまったとされていますが、ノアたちは方舟の中で40日間、洪水が引くのを待ち、最終的に生き残ることができました。

人類の勝手は永遠ではない
この物語は、人間が罪を犯し、神がその罪を憎むという考え方に基づいています。ノアの洪水は、神が人類を滅ぼすために大洪水を起こした最初の例とされており、世界の再生を象徴する物語として、多くの宗教や文化に影響を与えてきました。